ゴルフルール　池

『ゴルフルールきほんのき　池（ウォーターハザード）』では、ゴルフをプレー中に避けてとおれない池をはじめとするウォーターハザードにまつわるルールを解説しています。赤杭と黄杭の違い、理解できていますか？

コース上でラウンド中にしばしば遭遇する「池ポチャ」。
ウォーターハザードに該当するのは、池ばかりとは限りません。コース内にある海や湖、川、排水路など、すべてが「ウォーターハザード」で、そこに水があるかないかは関係ありません。
コース上では赤杭（赤線）や黄杭（黄線）で区切られています。杭や線はウォーターハザード内で、その限界は垂直に上下に及びます。また、杭は障害物に当たります。

ボールがウォーターハザード内にあるか、一部でもウォーターハザードに触れているときには、そのボールはウォーターハザード内にあることになります。打つ前にハザード内の水やルースインペディメントに触れたり動かしたりすると、2打罰が科せられます。
また、池に入ったという合理的な状況証拠が立証できないときには、ウォーターハザードの救済処置をとることはできません。その場合、そのボールは「紛失球」となり、1打罰を加えて前打位置まで戻ってプレーする必要があります。
なお、「合理的な状況証拠」とは、本人の「入ったと思う」ということだけでは成り立ちません。複数の目撃証言や客観的で公平に判断できる証拠が必要です。仮に、水しぶきがあがったという目撃証言があった場合でも、そのボールがその後ハザードの外へ飛び出すこともありうることから、それは「合理的な状況証拠」にはなりません。そのときの状況を総合的かつ客観的に判断しなければならないのです。

◇ルースインペディメントとは
ルースインペディメント（Loose Impediments）とは、コース内にある小枝や小石、落ち葉、虫などの自然物のうち、地面に固定されていないもののこと。

黄杭で区切られているのが「ウォーターハザード」です。
ウォーターハザードに入ったら、�@罰なしでそのままプレー�A1打罰でふたつの選択肢のいずれかの方法で打ち直し、のどちらかを選択することができます。

�@を選択する場合でも、打つ前に手やクラブなどで地面や水、ルースインペディメントに触れてしまうと2打罰となるので注意しましょう。

また、�Aの選択肢は以下のふたつです。
�A-1　前に打った地点まで戻って打ち直す
�A-2　ボールが池を最後に横切った地点とホールとを結んだ線上でそのウォーターハザードの後方にドロップ

�A-1では、前に打った「できるだけ」近い地点にドロップします。
一方�A-2では、後方であれば距離に制限はありません。すなわち、自分が100Yのショットが得意なのであれば、ボールが池を最後に横切った地点とホールとを結んだ線上でそのウォーターハザードの後方、ピンから100Yの位置にドロップしてもよいのです。
また、「ウォーターハザードの後方」ですから、たとえば仮にいったん池を超えたあと、バウンドして池に入ってしまったような場合に、池の前方にドロップするのは誤りです（3打罰）。あくまでも池の後方から打ち直しましょう。

赤杭で区切られているのは「ラテラル・ウォーターハザード」です。こちらは、後方にドロップできる場所がないウォーターハザードで、ウォーターハザードでのふたつの処置のほか、選択肢がさらにふたつ加わります。すなわち、

�Bボールがハザードの境界を最後に横切った地点
�Cボールがハザードの境界を最後に横切った地点の対岸の、ホールから等距離の地点
のどちらか一方から、ホールに近づかない2クラブレングス以内でそのハザードの外側にドロップしてプレーを続けることができます。